チェロ・ソナタ2012年09月24日 10時28分


せんくら最終日は私が最も大好きなチェロ・ソナタ、
ラフマニノフのチェロ・ソナタを皆さまにお送りします。

毎年「今年のせんくらで弾こうかしら?」と思いながらも、
大切にとっておきました!!

この曲の美しさは何と言ってもメロディの壮大さ華麗さ、
そして滋味深さ、そしてそれを支えるハーモニーの繊細さと大胆さ。
無人島にもし一冊だけ楽譜を持っていくとしたら、
間違いなくラフマニノフを私は選ぶことでしょう。

初共演の青柳晋さんは桐朋の同級生。懐かしい再会となりそうです。
大好きなこの曲を青柳さんとの共演でどんな化学反応を
起こすことができるか、ぜひお立会いください!!


長谷川陽子(チェロ)

命と希望2012年09月24日 12時53分


さて、
一週間書かせて頂きましたせんくらブログも最終日。
一週間って、本当に早いですね!
毎日が充実して過ごした一週間でした。


札幌での公演から東京に戻り
(間一日あったのでしっかり札幌グルメツアーしました)
そのまま浜離宮朝日ホールへ向かい、
エントラプーレという団体のチャリティーコンサートへ出演しました。


ペット大国と言われる日本の表になっていない現実、
そこに目を向けた時に心をえぐられるような思いになりました。
去年よりターナという愛犬と暮らしだして、
動物病院の先生やペット産業でお仕事をされている方々と
お話する機会が増える中で、日本でのペット文化の犠牲になっている
動物たちについて知りました。


「一匹でも多くのペットと助けたい」
「人と動物がより良い関係で共に支え合い
幸せに暮らしさまざまな角度から応援してゆきたい」
という想いで立ち上げられたエントラプーレ。


ただたんに癒しだからと購入したペットを
飽きたからと簡単に手放してしまったり、
商業的にむちゃくちゃに繁殖させるブリーダーだったり、
ひとつひとつの命と向き合った時に、
そんなことが何故可能なのかと、
ターナの瞳を見てつくづく感じます。


ペット大国である裏で、
殺処分の数が恐ろしく多過ぎる現実、
止められる問題ではもはやない状況まで来ているので、
少しでも、少しずつでも良くなるように、
知識や現実を知っている人が増えたら、と思いました。


目の前の命、
そして目の前の希望ある事に、
ひとつひとつ向き合って、
取り組んで、
目と心を開いて時間を過ごして生きたいと思いつつ、
ターナとも、大切なひとたちとも、
そして私にとって大切な音楽という存在とも、
今後もいっしょに過ごしていきたい、
そう思っています。


さて、
一週間読んで下さってありがとうございました。
またいつもの自分のブログに戻ります。
http://www.linablog.net
Facebook公式ページもちょこちょこ更新しています。
https://www.facebook.com/linamatsuda.vn
今週末からの「せんくら」で
お会い出来るのを楽しみにしています!


松田理奈(ヴァイオリン)

ピアニストにインタビュー2012年09月24日 12時57分


ZAI-MASUホルンの齋藤です。
さて今日は、今回のせんくらで共演しますピアニストの門脇麻美さん
にお話しをお伺いしようと思います。

齋藤:門脇さんとはこれまで、ZAI-MASUの自主公演の他、
たくさん共演させていただいていますが、ZAI-MASUの印象は
いかがですか?

門脇:演奏はもちろん、プライベートでもお世話になっておりますが、
皆さんとっても気さくな方々で、いつも笑いが絶えません。
金管ならではの迫力とアンサンブルの素晴らしさにいつも圧倒され
ながら、本番を楽しませていただいております♪
ZAI-MASUの皆様、これからもよろしくお願いいたします☆

齋藤:大変良く言っていただき恐縮です(笑)。門脇さんは仙台を拠点
に音楽活動をされていますが、他にどのような活動されていますか?

門脇:現在はソロ活動の他、室内楽を仙台フィルメンバーはじめ、
多くの音楽家と共演させていただいたり、「音楽とコミュニケーション」を
テーマに活動を行う、『仙台チェンバーアンサンブル』(写真)のメンバー
としてスクールコンサートを中心に公演を行ったり、また合唱の伴奏
など幅広く活動しております。

齋藤:なるほど、想像するになんだか毎日お忙しそうです。
あまり無いかもしれませんが、休日はどのようにお過ごしなんですか?

門脇:なかなか休日がないので(齋藤:やっぱり!笑)、唯一休みの時は
ダラダラと過ごしてしまいますかね…。もったいない!とよく言われる
のですが、インドア派の私には家で過ごすのが一番なのかもしれません。
(休日が欲しいよぉ~)

齋藤:今、心の中で休日が欲しい!って叫びました??(笑)
さてこれから、仕事やプライベートで取り組んでいきたいこと、
チャレンジしたいことなどあったら教えてください。

門脇:今までに無い演奏会を計画中です!企画段階なのでまだ先の
話ですが…

齋藤:今までに無い演奏会!?いったいどんな演奏会なんでしょう??

門脇:まだその内容はヒ・ミ・ツです。実現した時には是非聴きに
いらして下さいね。

齋藤:そうですかぁ。きっと実現したらチラシなどでお目にかかれる事
でしょう。これからもアクティブにご活躍ください!まずは、せんくらでの
ZAI-MASUの公演、どうぞ宜しくお願い致しますm(_ _)m

ありがとうございました。


ZAI-MASU 齋藤雄介(ホルン)

28日のプログラム2012年09月24日 15時01分


皆さま素敵な週末でしたか?
音楽家には週末も平日も関係ないので、日本に居ると何曜日
だか全くわからない生活ですが、、、。
お約束の本題に入ります。

28日金曜日のプログラムはフランスものでまとめています。
コレットの花火という曲はあっという間に終わってしまうのですが、
今年初めてこの曲をプログラムに入れた時に、コレット通の
お客様から、「この曲は冒頭に弾いて欲しかった!」というお言葉を
いただきました。なるほど、花火を最初に打ち上げて開幕するのは
華々しくてよいのではないか!、、、と、そのお言葉に従う私。

鳥を題材にした曲はこの時代に多いのですが、3人の作曲家による
「鳥 三題です」
ダカンの「カッコウ」という曲はピアノでも弾かれることがあるらしく、
聴いたことのある方も多いかもしれませんね。
カッコウに続いて「ウグイス」です。フランソワ・クープランの
「恋の夜ウグイス」
は、クラブサン曲集の第14オルドルの冒頭に入っている曲です。
トラヴェルソで演奏してもよいという言葉が譜面に書かれてる
珍しい曲です。この曲はクラヴサンにとってある意味一番難しい曲
ではないでしょうか。
(お客様には意味わからなくていいのよ。同業者にはわかるかも。)

それから、ラモーの「めんどり」です。曲の冒頭に「コココッ・・・」という
鳴き声が楽譜に書かれています。
やはり「鳥」は最も想像しやすく、わかりやすい曲といえるかも
しれません。
そうです、チェンバロでフランスの曲を聴かれる時は、ある程度
想像力を働かせてみることがオススメです。
先日のリサイタルで「’鳥’ときけば、どこへでも出かける、、、」と
言っていたお客様がいらして「この方はクラヴランを聴きにいらした
のでなく、’鳥’を聴きに、、、!」と微笑ましく思いました。

次にフランソワの伯父に当たるルイ・クープランの組曲からの
抜粋です。彼は残念なことに若死にをしてしまった作曲家ですが、
どれほどの天才だったことか!

ここでまたプログラム裏話になってまいます。
先日の福岡のリサイタルを東京からわざわざ聴きに来てきれた
弟子に「先生にしては全体が暗いプログラムだった」と言われ、
白状したことがあります。
「私、本当はネクラなのよー!」
うそうそ、、、全くの嘘。
つまり、「奏者が好きな曲を並べればOK」という演奏会は少ないのです。

そんなことコクったら(若者の真似)、「じゃあ、私たちに聴かせる曲は
本当は好きじゃないのに我慢して弾いてるの?」ってことになっちゃう
から、本来は言わないことですよね。
(だから、私はあえて個人的な「ブログ」は書かないのだ。
正直すぎるからだー)

しかし、演奏家というのは、サービス業的な部分もありますよね。
昔のクラヴサン奏者なんて王様に雇われて姫達にクラヴサンを教え、
王様のお望みの曲を作ったり、演奏したり、、、
これのどこがサービス業でないって?!
自分が好きな曲は夜中にこっそり自宅で弾いていた親愛なる
フランソワ・クープラン(絶対そうだと思うなあ、私もそうだし)様。

話がそれてきました。
なんでしたっけ、そう、この28日のプログラムの始めの4曲が
サービス的な選曲で、次のルイは、私の好みです。
自分の好みの曲となると、本来とても親密な空間、あるいはとても
クラヴサンにとって音響のよいホールでないと、良さがなかなか
出てこない、伝わらないというとても「不利」な条件があるのです。
なので、そういう曲を弾くにはまず器を選ぶということです。

クラヴサンのデリケートなニュアンスに惹かれてやまない奏者は、
こういった曲が好きなものです。
それで、どうして先日のリサイタルが「暗い選曲」だったかというと、
器もクラヴサン向きで、「古楽音楽祭」という枠の中だったので、
安心して好きな曲が弾けるという条件だったからです。

そろそろPCから離れたくなったので急いで書き終えますよー
次のバルバトルではクラブサンの豊かな低音の響きを楽しめます。
私はこういう豊かな低音の曲を弾いている時「ロマネ・コンティの温泉」
に浸かっているような気持ちになります。
簡単に言うと、クラヴサンの音に浸かって気持ち良いということですか
ね。
時代はもうクラヴサンから離れてゆく(ピアノに移り変わってゆく)
頃です。しかし彼の作品にはよきクラヴサン時代へのノスタルジーの
様なものがあるのかもしれません。

ロワイエといえば、「スキタイ人の行進」が有名ですが、今回は綺麗な
ロンドをお聴きいただきます。
タイトルが「愛らしい人」なので、「勇敢な人」という曲(アルマン・ルイ・
クープラン作)を、並べてみました。
クープラン一族から3人出てくることにもご注目ください。
時代の移り変わりをお楽しみくださいませ。
(ただし。順不動なのでご自分の中で並べ変えてみてね)


二日目のプログラムについてははまた明日!!


*おまけ*
何に見えますか?写真に香りが付けられなくて残念!
本日の息子のおやつ。
イベリコ・ペジョータです。
もちろんこんな贅沢なおやつ、日常的ではないですよー
「うううーんいい香りー」という、あの9歳の坊主のとろけるような
顔をお見せしたいところですが。(笑)
××様、ごちそうさま~(*^O^*)


曽根麻矢子(チェンバロ)