音楽2012年08月16日 14時06分


今から200年後、人々はどのような音楽を聴いているのでしょうか?

そんな事をたまに考えます。

きっとバッハやベートーヴェン、モーツァルトなど、偉大な作曲家の
曲は、未来の人々の心にも深い感動を呼び起こし続けているでしょう。

その他にも、今はあまり知られていない作曲家の作品が多くの人の
耳に届いているかもしれません。

もしかすると、今は影も形もないような新しい形態の音楽が誕生して
いるかもしれません。

未来の事は誰も予測できませんが、音楽というものが人類に寄り添って
存在し続けることだけは確かだと言えるでしょう。何故なら音楽は人間
の心の一番深い部分に訴えかけるだけの力があるからです。

文字通り、音楽に国境はないのです。

ではその先はどうか?

実は、アメリカが1977年に打ち上げたボイジャーという2機の無人惑星
探査機には、地球上の生命や文化の情報が詰まった金属板が搭載さ
れています。

勿論そこには音楽も音として記録されています。

バッハのブランデンブルク協奏曲、ストラヴィンスキーの春の祭典など
のクラシック音楽、日本の「鶴の巣籠もり」、民族音楽、ジャズ、ロック
など様々です。

演奏者も、グレン・グールド、ルイ・アームストロング、チャック・ベリー、
指揮のカール・リヒター、オットー・クレンペラーなど、素晴らしいライン
ナップ。

現在地球から178億キロ彼方を飛行しているボイジャー1号。
今年、打ち上げから35年で太陽系の一番端の部分に到達し、
今も止まる事なくその先に向けて飛び続けています。

もし遠い未来、このボイジャーを通して私達の音楽に触れる機会を得る
文明が存在する時、その創造者達はどのように感じ、何を思うのか?

そんな事に思いを馳せながら、私の人生の中で出会う音楽に対し
愛おしい気持ちを抱いています。

1週間お付き合いいただきありがとうございました。

仙台でお目にかかる事を楽しみにしています。


(NY タイムワーナーセンターからの眺め)


中野翔太(ピアノ)

ちょっと一息・・・2012年08月15日 14時49分


家にいる時は、ちょこちょこ料理もします。

いったいどんなに凝ったものを作るのかと思われるかもしれませんが、
ニューヨークに住んでいた頃から、パスタなど比較的簡単に、
短時間で出来るものを作っています。

パスタや蕎麦などは、十中八九、計量器を使わずに100グラム掴む
事が出来るまでになりました!

最近は朝食に作るオムレツにハマっていて、中はふんわり、
見た目もバッチリ(笑)

今はより美味しくなるバリエーションを試しています。

留学中、魚のグリルを作る際、焼き加減を見る為にオーブンを
開けたら干物になっていたり、キャベツと鶏のスープを作ったら
キャベツが殆ど生だったりと、失敗談にも事欠きません。

凝り性なのですが、そこまでする程時間もとれないので、
ちょうどいいのかもしれません。


中野翔太(ピアノ)

ガーシュウィン2012年08月14日 09時43分


CDとリサイタルのご案内です。

今年6月に2枚目となるアルバムを発売させていただきました。

今回はガーシュウィンのアルバムです。

今回のせんくらでも、リサイタルで彼の曲を演奏します。

ガーシュウィンの音楽を語る場合、ジャズとクラシックの融合された
音楽というのが一番分かりやすい説明の仕方だと思います。

彼は元々ジャズの音楽を作っていましたが、心の中ではクラシック
音楽に対する憧れが強くありました。

ラヴェルやストラヴィンスキーをはじめ、多くのクラシック音楽家の
元を訪ね、教えを乞おうとした程です。

彼の曲を演奏していると、そうした音楽に対する情熱、探究心を強く感じます。

私は、今まで10年間ニューヨークのジュリアード音楽院で学び、
その生活の中で自然とジャズを耳にする機会も多くありました。

ヴィレッジヴァンガードという老舗のジャズクラブにはよく行き、
一流の音楽家の演奏を間近で聴くことが出来ました。初めて生の
ジャズを耳にした時の感動は、今でも忘れません。

ジュリアードではクラシック音楽家の為にジャズのクラスがあり、
一流のジャズ演奏家からコードやスケール、スウィングのことなどを
学び、その年の終わりにはミニコンサートで生まれて初めてドラムと
ベースと共に演奏しました。

作曲家のラヴェルは、アメリカを訪れた際には必ずジャズクラブに
入り浸る程ジャズに魅せられた音楽家の1人です。彼のピアノコンチェ
ルトの第二楽章などは、本当に色濃くジャズの影響を受けています。

ガーシュウィンがクラシック音楽に魅せられた様に、クラシックの
音楽家がジャズに魅せられ、影響を受けるという事もまたあるのです。

39歳の誕生日を迎える前に、脳腫瘍を患って他界したガーシュウィン。
人懐っこい性格で、多くの音楽家からも好かれていたようです。

現在の混沌とした世の中にあって、この世のすべてを受け入れ昇華した
ガーシュウィンの音楽を通し、少しでも心を軽くしていただけましたらと思います。


中野翔太 ピアノリサイタル
「次なる挑戦は、ガーシュイン」

9月30日 (日) 16:45~17:30
青年文化センター
パフォーマンス広場

お会い出来ることを楽しみにしています!!!


中野翔太(ピアノ)

F12012年08月13日 09時35分


小さい頃からの車好きが昂じて、F1をテレビで観戦するのが
楽しみの一つになっています。

誰よりも速く走るために最先端技術がつぎ込まれたマシンを、
最高のドライバーが全神経を集中して操る。
車好きなら好きにならない理由はないでしょう。

私がF1を観始めたのは14歳の頃からですが、28歳の今では当然、
殆どのドライバーと同世代。

世界中に山といるドライバーの中からF1に参戦出来るのは
たったの20人、その中でもワールドチャンピオンを狙えるような
速いマシンを手に出来るのは4~6人程。

時速300キロ以上のスピードで勝負する彼らに、男のロマンを感じます。


中野翔太(ピアノ)

人間と音楽2012年08月12日 09時10分


皆さんは夜空を見上げるのが好きでしょうか。

私は、晴れた日の夜、星が綺麗に輝いている空を見上げると、
自分が今、このとてつもなく巨大な空間の中に生きているということを
強烈に実感します。

この宇宙で、愛し、喜び、苦悩し、悲しみ、怒り、笑い、助け合う
人間という存在は、本当に奇跡のようなものだと思います。

その人間の全ての感情を、言葉では言い表せないものまでも
表現できる音楽というものは、人間にとって、ひいては宇宙という
存在にとっても、本当に貴重な財産であると私は思います。


中野翔太(ピアノ)