シューベルトの魅力 ― 2012年09月22日 10時17分
今年は、ギターの福田進一さんとの共演
「せんくら【16】 チェロとギターで聴くウィーン・シューベルトの薫り」
で今年の私のせんくらはスタートします。
大先輩との共演は何度目でしょうか。
毎回福田さんの大きな懐をお借りして、自分の幅を広げることが
できるのは、とても幸せなことです。
今年はシューベルトをお送りする訳ですが、シューベルトは私にとって
永遠の憧れで、実はなかなか振り向いてもらえない片思いの作曲家です。
恋い焦がれ過ぎて簡単には弾けない作曲家の一人。
今年は福田さんから「そろそろまたシューベルトに話しかけてごらん」
と背中を押されて、アルペジオーネをプログラムに入れることにしました。
シューベルトの魅力は、皆が見過ごしてしまいそうなごく日常の小さな
幸せを、ほっこりと味わう事ではないでしょうか。
誰が植えたわけでもないのに道端でけなげに咲く花の可憐なこと。
青い空に白い雲がそよそよと浮かんでいる清らかさ。
ありきたりな休日の午後に開け放した窓から秋の風が
頬をなでていく瞬間のささやかな幸せ。
今日も一日が無事に終わろうとしている贅沢な静けさetc etc…
まだまだシューベルトへの憧憬は続きます。
今年デビュー25周年を迎えた私ですが次のデビュー30周年に向けた
目標は「アルペジオーネを手のひらで慈しむように、美しく弾けるように
なりたい」です。
もっとうまくなりたい!!
長谷川陽子(チェロ)
夜中の練習の果てに・・・ ― 2012年09月22日 10時41分
今日は、せんくらで演奏する曲目についての説明を
してみようと思います。
演奏家にとって、プログラムを決めるというのは、大事なひと仕事です。
特にチェンバロの曲は小品が多いし、色々な組み合わせが可能なので、
あれこれパズルみたいになってしまうこともあります。
一度提出してもまた変更したり、曲順を変えたり、ついつい
マネジャーの手間を増やしてしまいます。
曲を決めるにあたって3つの重要なポイントがあります。
まず、会場!次に楽器!それから客層!
というわけで、まだ行ったことのない会場ですと、客席数や響きの
具合の情報を集め、音響を想像してみることから始まります。
そもそもチェンバロという楽器は、コンサートホールではなく貴族の
サロンで聴くものなのですから。(そんなもの今はないって!)
しかし現代でも音響が素晴らしいホールで、キャパも少なめであれば
チェンバロのいい音を聴くことはできます。
ですから、せんくらの会場は2年前の記憶を引っ張り出してきます。
次に楽器はといえば、誰がいつ頃製作した楽器で、モデルは何か?
ということが基本の情報です。
せんくらは、蔵王の木村雅雄さんのフレンチで、もう何度も弾かせて
いただいています。
木村さんとは高校生の時からのお付き合いなので長いですよー。
お客さま層も2年前の記憶を辿って、なんとなくイメージしてみたり
します。あらら、前置きが長すぎたので本題はまた明日ね!
*おまけ*
今日の写真は、パリの空港で買ってきたカルバドスをお気に入りの
グラスで。皆さん、楽器の上に飲み物を置いてはいけませんよ~!
曽根麻矢子(チェンバロ)
練習したい! ― 2012年09月22日 10時44分
先日、札幌交響楽団さん、指揮の飯森親範さんとの
チャイコフスキー作曲ヴァイオリン協奏曲、
2日連続演奏させていただきました。
初日はショートカット風に隠れアップヘアを心がけてみたものの、
ヘアメイクとかはとくに不器用なうえに
普段はほとんどナチュラルメイクなので、
本番の日だけ時間がかかるかかる…
自動メイク機械が欲しいです。
顔に装着したらスタンプみたいにバババっとメイクしてれる、
夢のマシーン、待ってます。
チャイコフスキーは今までで一番多く演奏している演目のひとつ。
きっとこれからも沢山演奏する機会がある曲だと思いますが、
毎回違うところで、
はっっっっっっっ!
とさせられる瞬間があります。
今回は音響が素晴らしい札幌キタラコンサートホールでの本番
ということもあって、また新しい発見がありました。
こうやってどんどん発見していき、刺激を受けて、
はやく音を出したい!練習したい!試したい!
となりいつまでたっても時間が足りない生活なのかなと、思います。
松田理奈(ヴァイオリン)
自然と共に ― 2012年09月22日 10時48分
こんにちは。ZAI-MASU トロンボーンの菊池です。
まだまだ暑い9月の半ば、仙台フィルの演奏旅行中です。
今日向かうのは山形の酒田ですが、予想最高気温36度だそうです。
秋は来るのか?日本に四季はあるのか?異常気象という言葉を
毎年聞いている気がするのは私だけでしょうか?
地球全体がなにやら騒がしいですね。
それでも自然と共に生きることしか出来ないことを痛感いたします。
悪いことばかりではなく、移動のバスの車内から見る山々と青い空は、
おおらかな自然に抱かれている安心や感動を与えてくれます。
こんな景色を見ると自然と深呼吸している自分がいます。
トロンボーンを構えたときも、こんな呼吸、
こんな音色で吹いていきたいです。
私自身、仙台フィルに入団して10年が経ちますが、
なぜかここ数年変化を求めています。
年齢なのか何なのか、何かきっかけがあるわけではなく自然と
沸いてくるんです。
これも今の地球の変化が影響しているのかな。山あり谷あり、
四季もあり、自然と共に成長していけると良いなあとしみじみ感じる
今日この頃です。
せんくらには、初回からオーケストラはもとより、ソロ、金管五重奏など
さまざまな形で出演させて頂き、私自身沢山の経験と共に成長させて
頂きました。
今回のZAI-MASUでの出演もまた新たな経験として血となり肉となり、
私の心と体に刻まれることと思います。
ホルン、トロンボーン、テューバという他に類を見ない珍しい編成のため、
選曲、編曲、アンサンブル等、試行錯誤して積み重ねて参りました。
今回はピアノ門脇麻美さん、パーカッション竹内将也さんを迎え、
賑やかで楽しいプログラム構成にしました。
短い時間ではありますが、皆様と楽しい時間を過ごせればこれ以上
ない幸せです。
それでは会場でお待ちしております。
ZAI-MASU 菊池公佑(トロンボーン)
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