真空管アンプのススメ2012年08月08日 09時41分


みなさんこれが何だかご存知ですか?
電球のようですが、じつは真空管。

ちょっと前までは当たり前のように電化製品、に使われていました。
テレビやラジオ、電源を入れてから、ブーンと音がして時間がかかる、
アレです。

これでアンプが作れるんです。
(音を増幅できる)昔の技術・・すてたモンじゃないですよ・・・

なんでも、さらに音に余韻ものって、良い音のする玉(真空管)で、
良い設計だと、コンサートホールで聞くような生っぽい音楽的な表現が
より鮮明に立体的に浮かび上がります。

真空管は寿命が短いなどといいますが、普通に使用するのであれば、
10年-15年はいけるのではないでしょうか?
10年したら普通の電化製品でもよく壊れることがありますね。
真空管は寿命がきたら取り替えれば良いので、アンプ本体は必要な
ところさえ取りかえれば100年でも持ちます。

真空管アンプはキャパシタ (コンデンサ)という部品は、付け間違えると
爆発するし、トランスも大きいので、気を付けて製作しないと危険なものです。

今使われる真空管オーディオ用コンデンサや真空管の中には、
もともと戦争に使われる目的で開発されたものもあるそうです。
なんでも真空管は電磁波などの影響を受けないらしく、戦闘機などに
使用され、ロシアや中国、チェコなどいまも製造しています。
それと同じもので音楽も聴ける。
せっかくの技術、良い方に使いたいですね。

科学など大好きな僕は、小学生の頃に、これほど危なくはないタイプ
ですが、トランジスタアンプやデッキを平気で分解したりしてあそんで
ました。よく無事だった・・・・。

電気の街「秋葉原」はだいぶ昔と感じが変わっているそうですが、
今の日本を支えてきたであろう電気に詳しい方が今でも沢山お店をしています。

最近は若い人で自作オーディオなどに興味を持つ人が減ってきたそうで、
「西江さん、若者を触発してくれよ」と頼まれてしまいました。
ぼくは、ど素人ですが、自分なりに色々調べて無事アンプを作ることが
できました。調子が悪くなっても自分で治せるので、安心です(^0^)/

普段の曲の勉強の友。

中学校で習った『半田付け』が役にたちました。
いまでも必須なのでしょうか?

当時の先生に、

「おまえら~

将来職がなくなってもこれさえできれば・・・・


食えるんだぞっ!」

と教わったのを思い出しました。
早川先生おげんきかな・・・・?(って知りませんよねぇ)

クラシック音楽がなかなか世に浸透しにくいのは、
東京など普段の生活している環境に雑音や騒音が多すぎて
普通に聴いても聞こえない、というのが一つ。

オーディオファンが少なくなったのには、真空管のような音楽的表現力
のあるアンプや低音再生に余裕のある大型のスピーカが、重い、
場所をとる、大きな音が出せない等の理由で、人気が上がりにくい
のではと僕は思います。

でも、もったいない!

小さめの音で聴いても音楽的ですし、
普段聞くぶんには効率そこそこなスピーカーで2Wもあれば充分です。

他にもっと安い製品を扱っているところも沢山あるのですが、
社長さんと知り合った2店舗中心に紹介します。
興味のある方は挑戦してみてくださいね。



※コンデンサーは極性のあるものとないものがありますが、ある場合
絶対間違えないようにしないと爆発します。

※半田ゴテは重めの台の方が安定しておけて便利。ゆかに落ちていたら
焦げたり火災になるので要注意。40Wくらいのもので充分。

※半田ごてで両手がふさがってしまうので、綺麗に抵抗などをつける際、
安定させるのには練り消しゴム便利です。

※熱収縮チューブは半田ごてを近づけるか、ライターも便利でした。

※セレクターなどはテスターで電気が実際に通る箇所をチェックしながら
の製作がお勧めです。

※お使いのスピーカーのインピーダンスもご注意を。僕は8Ωだったので
普通にOKでした。

※感電には要注意。真空管アンプ内部には600V近い電流の通る箇所
もあるので、コンセントを抜いていたとしても、15分などしばらく時間を
おいてから触れないと感電死することがあるそうです。
僕は死にたくなかったので、すべてのチェックを数回繰り返してから
電源を入れました。

サンオーディオ
http://www2.big.or.jp/~sunaudio/
完成品はさらに高いですが、理由は制作費+中身の部品が高級仕様
になっているためです。
キットではこちらの注文も聴いてくださるので、真空管を値段の安いもの
にするなどすると相当コストダウンできます。
製作でわからない場合も電話で教えてくださいます。

アムトランス
真空管色々あります。詳しいかたが働いているので、一度尋ねたおりには
色々教えていただけて面白かったです。
店舗と、倉庫、別の場所にあります。
http://www.amtrans.co.jp/index.shtml

バッテック・エレクトロニクス
コンデンサーなどがバラで変えるので、自分のオリジナルを作って
いけます。種類も豊富。
http://www.soundparts.jp/

キット屋
一番最初に初心者向けに良いかと思ったサイトです。
http://www.kit-ya.jp/index.php?cPath=1_22


西江辰郎(ヴァイオリン)

修行時代に先生に言われた印象的な言葉【6】2012年08月08日 13時54分


「勇気を持って!」(リリー・クラウス先生)

まだ小学生だった私は、父がアメリカに赴任していたこともあって、
畏れ多くもクラウス先生の晩年時にレッスンを数回受けさせて頂く
機会に恵まれました。

初めてのレッスンに伺ったのが小学校3年生で、最後は中学2年生でした。
この時には既に一家で日本に帰国していたので、中学生の時のレッスンは
日本から受けにいきました。

バッハやモーツァルトのコンチェルトのレッスンがメインでしたが、
私が大きくなるにつれて先生のレッスンもだんだんと厳しく、情熱的に
なっていった事を覚えています。
最後のレッスンではモーツァルトの「戴冠式」を持っていきましたが、
その時に最も印象的だったお言葉は、「もっと勇気を持って表現しなさい!」
というアドヴァイスでした。

「リスクを恐れていては、良い演奏は出来ない。この場合のリスクとは、
ミスの事だけではありません。
人にどう思われているのか、自分の表現が受け入れられないのではないか、
という恐れです。
演奏家は、本番前日までは自己嫌悪の塊でありなさい。でもいざ本番
となったら瑣末事から自分を解放し、より深く、手が届かない程に高く、
遠い所に音を放つようにすれば自然に人の心に響きますよ。」

先生のお言葉の趣旨もですが、なんとかご意志を私に伝えようとする
その情熱的な口調も感動的で、それは子供心にも「先生にアドヴァイスを
受けている今、これは自分の人生でとても大事な局面なんだ」という
オーラを感じさせずにはいられないものがありました。
そんな圧倒的な存在感を巨匠と、少しでも交流を持たせていただいた
事をとても光栄に思います。

ちなみに先生はモーツァルトの弾き手としてご高名ですが、ショパンの
バラード1番を見ていただいた時に、お手本として弾いて下さった演奏が
忘れられません。
出だしの、テーマへの導入の部分が、一つの大きなため息のように
聴こえたのです。


青柳晋(ピアノ)

夏休みには2012年08月08日 19時09分


仙台フィルも夏休みに入りました!
(事務所のスタッフの中には、まだ夏休みではない人も。。。
お疲れさまです!)

今年の夏休みも昨年に引き続き、我が家にはフランスから
12歳の女の子・Mちゃんが1週間のホームステイに来ています。
私と主人エマの友人夫婦(日仏カップル)のお嬢さんで、チェロを
習っています。

Mちゃんが仙台に着いて、早速七夕祭りや楽天の試合を観に行ったり
していますが、ホームステイのメインは、エマ先生の指導による
チェロレッスン。
Mちゃん、とても頑張っていますよ〜。
(写真は楽天を応援するMちゃん&私)。


私の小学生時代も、夏休みにはヴァイオリンの練習に燃えていました。
というのも、小学生高学年からほぼ毎年、夏休み後に行われる
全日本学生音楽コンクールを受けていたので、
「夏休みをどう過ごすかが勝負!」だったのです。


とはいえ、子供の頃は練習より遊びたい気持ちが強かったので、
隙あらば背中に漫画を隠し持って、トイレからなかなか出てこない
様な、練習さぼり王の私でした。
そんな私がどうしたら毎日ちゃんと練習するだろうか、と考えた母は、
夏休みに入ったと同時に、家の廊下の壁に大きな模造紙を貼りました。

その模造紙には、家族全員の8月31日までの一日のタイムスケジュール
を書き込める様になっていました。
歳の離れた姉&兄の欄には、塾、レッスン、合宿、英会話、と
カラーマジックで色分けされた予定がびっしり。それに対し、私の欄は
真っ白け。。。

「スケジュールびっしりが大人っぽくてカッコいい!!」と憧れ、
私も7時起床、朝ご飯、夏休みの宿題、ヴァイオリンの練習、休み、
ヴァイオリンの練習、お昼ご飯、ヴァイオリンの練習、プール、
プールサイドでおやつ、プール、祖父母宅訪問、お風呂、宿題、
ヴァイオリンの練習、お夕食、ヴァイオリンの練習、テレビ又は遊ぶ、
就寝・・・。

と上二人に負けじと、カラーマジックでどんどん書き込みました。


予定通り達成したらその欄をマジックで塗りつぶす、というのがとても
楽しくて(今思えば、塗りつぶすだけだったのに、何が楽しかったの
だろう。。。)、このスケジュール表のおかげで、本当に規則正しい夏休み
を過ごす事が出来ました。

この模造紙が無ければ、夏休みをダラダラ過ごして、コンクールにも
入選&入賞する事は出来なかった事でしょう。
(夏休み明けには、学校で ”きれいに日焼けしたで賞” もゲット!)。


今年初めて、全日本学生音楽コンクール(小中高)の審査をする事に
なりました。
コンクール参加者はどの様に夏休みを過ごすのでしょうか?

せんくら出演者も、ほとんどがコンクールに挑戦した事がある方ばかりかと。
諏訪内晶子さんの著書に書かれてあった
「(本選で)メンコンを弾いて九州に行こう!」、
「プロコを弾いてハワイに行こう!」の様な、楽しいキャッチフレーズを
励みに練習に励んだ、という方も多いのではないでしょうか?


神谷未穂(ヴァイオリン)