ピアニストの卵、夏の特別修行2012年08月14日 09時50分


こんにちは。
前回申し上げましたように、今回は年一回の夏の講習会について
お話させて頂きます。

私は一週間ほど前まで、鹿児島県の霧島で開催されました
霧島国際音楽祭に受講生として参加しておりました。

私は、ここ何年かずっとこの音楽祭に参加させて頂いているのですが、
自然が豊かな霧島の地で素晴らしい先生方と仲間に囲まれ、
マスタークラスに沢山のコンサートの鑑賞等の充実したプログラムで
たっぷり2週間、音楽に集中出来る素晴らしい場所です。

マスタークラスやコンサートも本当に素晴らしいのですが、
地元霧島の皆様がボランティアで(学生のお財布に大変優しい
お値段で)用意してくださいます野菜たっぷりのランチビュッフェでは、
講師・アーティストの先生方や関係者の皆様、そして受講生たちが
入れ替わり立ち代り賑やかに過ごし、普段余りお話が出来ない他の
楽器の先生方とも思いがけずお話させて頂いたりして、大変楽しい
交流の場でもあります。

今年などは、出して下さってからものの5分もしない間に皆のお腹に
消えたデザートのパイについて、
「ブルーベリーパイ美味しかったですね!」
と他の方と話していると、
「ブルーベリーパイ?どこにあるの??」
と横から声を掛けられ、そちらを向くと何と講師のある先生
(日本を代表する素晴らしい音楽家)が一生懸命パイを探していらっしゃった...

という信じられないような状況も発生します。

私は、
「無くなってしまいました、すみません!!」
と、反射的に必死に謝ってしまい(自分だけが食べた訳ではないのですが)、
すると
「ああ、そうだったの...」と穏やかに仰りつつ、餡パン(こちらも大変
美味しかったのですが)を持って何となく悲しそうに去って行かれた
その先生の背中が忘れられません...。

このように(?)、先生方と共に2週間過ごして普段見られない一面にも触れ、
そしてご自分の本番の舞台に臨む背中を間近で見せて頂くことで、
これほど素晴らしい先生方でも常にすごい努力を重ねていらっしゃる
のだから自分はもっともっとやらなくては、と素直に感じられることも
音楽祭の大きな魅力の一つです。

今回は私の夏の特別修行の期間の色々な経験についてお話し
しましたが、次回(最終回)は内容の予告をしないことにさせて
頂きたいと思います。

大変恐縮ですが、次回もお時間がありましたらお読み頂けますと幸いです。

(写真は霧島連山) 


美世真里奈(ピアノ)

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