ショパン・エチュードの魅力2012年07月29日 11時22分


今年も、仙台国際コンクール出身者仲間である佐野隆哉さん、
美世真里奈さんと、ジョイントコンサートでご一緒させて頂きます。

私たちの担当は「エチュード」!

「エチュード=練習曲」ですが、ショパンの練習曲は極めて美しい
芸術作品として、他の作曲家たちのそれとは大きく一線を画しています。
とはいえ、やはり学習用としての認識の方が高いことは事実で、
ひとつの演奏会でここまでたくさんのエチュード(Op.10全12曲、Op.25から6曲)
が取り上げられるのは珍しいことです。
しかも数名のピアニストがリレー形式でお届けするとは、興味深いアイディア企画!

弾く方にとっては「過酷企画」ですから、興味深いなどと暢気には
言ってられないのですが・・・(>_<)


この曲集の中には、普段めったに演奏されることのない、ノクターン風の
エチュードが数曲含まれていますが、当コンサートではそれらの作品も
全てお聴き頂くことができます。

ショパンの遺した音の詩をピアニスト3人がリレーするコンサート、
ぜひ会場でお聴きください!


(写真は、昨年の仙台七夕祭りの8万羽鶴)


根津 理恵子(ピアノ)

サロンを愛したショパン2012年07月28日 09時45分


ブログ登場2回目の今日は、ワークショップ公演についてです。

このワークショップでは、「サロンを愛したショパン」と題し、
ショパンや他のポーランド人作曲家の舞曲、知られざる名曲たちを
ご紹介します。

光栄なことに、発売開始から4日ほどでチケット完売となったそうで、
皆様からの期待を刺激にし、いっそうワクワク準備に臨んでいます!

賛助出演として、チェリストの原田哲男さんにもご登場頂きます。

また、留学中のポーランドで私自身が撮りためた写真をスライドで
ご覧いただくコーナーも設ける予定です。

ちょうど今の時期ワルシャワでは、満開のバラの中、毎週日曜日
気軽に楽しむショパン野外コンサートが開かれています。(写真参照)

私も何度か出演し、雰囲気はとても素敵なのですが、この時期は
演奏して汗だくのところに、特大の、しかも大群の「蚊」たちがたかって
きて、腕を黒く埋め尽くすという、なかなかの試練の中弾かされ精神的
に鍛えられたり。。。

こんなエピソードの他、厳しい冬のハプニングや過ごし方なども、
当日はお話しできたらと思います。

ショパンの祖国を感じて頂けるひとときをお届けできますように。

次回は、仙台国際コンクール出身者仲間とのジョイントコンサートに
ついて、お話しします。


根津 理恵子(ピアノ)

津波被害から一年2012年07月27日 10時06分


みなさま、こんにちは!
この一週間を担当いたしますピアノの根津理恵子です。

昨年に続き、今年は「ショパンにまつわるワークショップ(47番公演)」と、
「ショパンのエチュードコンサート(42番公演)」の2公演に出演させて頂きます。

コンサートについては明日(次回)以降お話しするとして、今日はまず、
仙台国際音楽コンクールボランティアKさん宅の話題から…。

昨年の震災直後に伺い、あまりの惨状に言葉を失って以来、1年2ヶ月
ぶりとなる今年6月、仙台市若林区荒浜のKさん宅を再び訪れました。

ここは津波で破壊しつくされ、誰もが住むことをあきらめなければならな
かった地区ですが、元あったご自宅と全く同じ場所に、自らの手で家屋を
修復、再建なさり、温もりの息づく生活空間を築いていらっしゃいました。

建て直すに当たり、木材や道具全てをご自身が車で運び、奥様と二人三脚で
工事を重ねられたそうです。

Kさんは大きな笑顔で迎えてくださり、手作りの美味しいおはぎでおもてなし
くださいました。
どれほどの険しく苦しい道のりだったかと思いますが、「下を向いていても
仕方ないんだから!たくさんの人が励ましてくれて、交流を持つことができて、
今も毎日いろんな人が訪ねてきてくれる。こんな素晴らしことはない。
津波がなければ感じなかった様々なこと日々教えられているよ。
津波に感謝だな!!!」がはは!と笑うKさんと、Kさんをそばで支える
奥様の偉大さ、たくましさに圧倒されました。
この場所へ私を連れて行ってくださる、私の大切なホストファミリーに感謝です。

家の周りには、Kさんのエネルギーを受けて野菜たちが力強く育っていました。

写真は一点までしか掲載できないため、一年前と現在の様子をあわせて
ご覧頂くことはできませんが、Kさんと建て直し後の御宅の前で撮ったお写真を。


根津 理恵子