せんくらのプレッシャー ― 2012年06月23日 09時15分
こんにちは、エレクトーンの神田将です。
せんくらで皆さまに会うのが楽しみな私ですが、それまでには
いくつかの壁を超えて行かなければなりません。
今日は、その壁についてお話しします。
演奏会に向けて、コンディションを整えたり稽古を重ねるのは、
演奏家として当たり前のこと。
でも、せんくらは私にとって特別な機会でもあるので、
ついつい思い入れが先走り、自分自身に高い負荷が掛かる
プログラムを提案してしまいます。
すると、通常の稽古だけでは足りず、いつも直前まで
追い詰められた状態になるのです。
私は今年で4回目のチャンスをもらったわけですが、
せんくらで4回から5回のソロコンサートに出演して、なるべく演奏曲が
重ならないようにプログラムを組むと、毎年30曲ほどを
用意しなければなりません。
プログラムは単に曲を並べるだけでなく、コンセプトを決めて、
取り合わせよく、流れよく、それぞれの作品が引き立て合う
選曲をすることで、お客さまにより深く音楽を楽しんでもらえる
ようになります。
今年はどんな作品をお届けしようかと考えに考える中でやっと
出した結論は、自分自身をまたも激しく追い詰めることになりそうです。
せんくらが開催されるのは、芸術の秋、コンサートシーズンの
真っただ中。各地で演奏会が続き、体力的にも一番余裕のない
時期ですので、安定した演奏を届けるには、リスクを少なくするべき
なのかもしれません。
でも、ご心配なく!
私はこうした追い詰められた状況が好きなのです。
火事場の馬鹿力ではありませんが、切迫するほど神経は
研ぎ澄まされて、またとない試練を体験することができ、
いつでもこうした状況の中で成長してきました。
プレッシャーに押しつぶされそうになっても、耐え抜けば、
核にはダイヤモンドが残ります。
せんくらの3日間はとても楽しくて幸せですが、そんな気分で
当日を迎えるにはまだまだ真剣努力を重ねなければなりません。
オリンピックに向かうアスリートのように、気持ちをしっかり
引き締めて稽古に励んでいきます。


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